三菱ケミカルの2024年モデル、テンセイプロレッド1Kは畑岡奈紗選手が使用して話題になりましたが、テンセイプロシリーズの中では唯一の先中調子になっています。
テンセイプロレッド1Kにはどのような性能があるのか、レビューしたいと思います。
テンセイプロレッド1K
試打クラブ
ステルス2ドライバー ロフト 9°
テンセイプロレッド1Kはシャフトの中間部分が最も柔らかくなっていますが、中間のしなりを活かして飛距離を伸ばすことができるモデルです。
シャフト先端部分は中間よりもやや硬くなっているのでインパクトで当たり負けず、適正な打ち出し角とスピン量の弾道を作ることができると言われています。
実際に打ってみると典型的な先中調子シャフトとは異なり、中調子的な挙動で先端が大きく走るモデルではないので、先調子系が苦手なユーザーにも扱いやすいのではないかと思いました。
テンセイプロレッド1Kはインパクトの最後の一押しをしてくれるようなシャフトなので、捕まりの抑えられているヘッドにも組み合わせることができると思います。
個人的には他のシャフトよりも低スピンになり打ち出しが低くなりましたが、同時に打ち比べたディアマナWBの方がスピン量が多く高弾道を打つことができました。
テンセイプロレッド1Kはテンセイシリーズらしい剛性の高さとシャープな挙動で、インパクト付近でボールを一押ししてくれるシャフトになっています。
テンセイプロレッド1K(6X)
シャフトスペック (X)
重さ 63.5g トルク 3.8 先中調子
テンセイプロレッド1Kの6Xは一段と剛性が高くなり、シャープに振り抜けるスペックです。
6Xでもシャフト中間の柔らかさは残されているので、タイミングが取りやすく感じました。
他のモデルと比べて6Xの重量は軽めなので、シャープな挙動で捕まえて打ちたいユーザーにおすすめのスペックです。
テンセイプロレッド1K(6TX)
シャフトスペック (TX)
重さ 64.5g トルク 3.8 先中調子
テンセイプロレッド1Kの6TXは、弾道がより低くボールが上がりにくくなりました。
ドロー気味に打つと低スピン過ぎてチーピンのような弾道になったので、ドローヒッターには向かないスペックかもしれません。
練習場で打っていて、それほど捕まえにいかなくても一瞬のしなり戻りによってフェースが被るような感覚で、今までにないようなシャープな走り感を感じました。
ベンタスTRレッド(6S)
シャフトスペック (S)
重さ 67g トルク3.1 先中調子
ベンタスTRレッドも先中調子のシャフトですが、テンセイプロレッド1Kとは特性が違います。
ベンタスTRレッド60Sを打ってみましたが、シャフト中間から先端までムチのようなしなりがあって捕まりの良い挙動でした。
シャフトのしなり量はトルク以上に感じますが、ベンタスTRらしい張りの強いシャープな挙動で先端も硬めの仕上がりになっています。
TRレッドは大きいしなり戻りと先端のベロコアテクノロジーがボールを強く押せるので、ベンタスTRシリーズの中で1番飛距離を伸ばしやすいモデルだと思います。
弾道の傾向は高打ち出し中スピン、方向性はストレートからドロー傾向が強かったです。
TRレッドの60Sは一般的な先中調子シャフトの60Sとフィーリングが近いので、普段から60Sを使っているユーザーにも違和感なく使えると思います。
先中調子に分類されるモデルにも、それぞれ振り心地や弾道に違いが出るので、使い手によっても結果が変わるおもしろさがあると思います。
ぜひ一度、試してみてくださいね!