2023年モデルのカスタムシャフトの中で、テンセイプロブルー1K、TheATTAS V2、アルディラローグインフィニティ、ディアマナ WSを試打しました。
今回はそれぞれのシャフトの特徴と性能について、実際に打ってみたレビューをしたいと思います。
テンセイプロブルー1K
・中スピン・中弾道
・捕まりは普通 ・中調子
試打クラブ
ステルス2ドライバー(9°)
シャフトスペック 60S
重さ 61g トルク 3.9
試打をしたのは50TXと60Xと硬めのフレックスですが、テンセイプロブルー1Kは手元から中間のしなりが残されているのでタイミングが取りやすく、しなり戻りによって中打ち出し、中スピン弾道が打てるやさしさを感じました。
テンセイシリーズは先端剛性が高くなっていますが、ブルーは一般的なシャフトと同等のマイルドさがあるので万人に扱いやすいモデルになっています。
松山英樹選手が、昨年のヒューストンオープンでテストしていましたが、ツアーADDIのような捕まりの良さが似ているためテストに至ったのかもしれません。
テンセイオレンジやホワイトは剛性感が高く捕まりが抑えられていますが、テンセイシリーズの中でもやさしいモデルを使いたいユーザーにおすすめです。
テンセイプロブルー1Kは打ち出しが上がりスピン量が増えやすいので、弾道が低めのユーザーにはキャリーが伸びて飛距離アップが期待できるシャフトです。
The ATTAS V2
・中スピン・中弾道
・捕まりは普通 ・中調子
試打クラブ PRGR RS JUSTドライバー(9°)
シャフトスペック
60 (S) 重さ 66g トルク 3.1
試打室でTheATTAS V2の6Sを打ってみると、想像以上に硬く捕まりは控えめな印象でした。
シャフト中間に粘り感を感じるものの、先端部分はかなりハードになっているので慣れるまでは使いこなすのに苦労しました。
歴代のATTASシリーズを打ってきましたが、全体的にトルクが多めでしなりを感じやすいイメージだったので、TheATTAS V2とのギャップをより感じました。
TheATTAS V2の6Sは平均的な重量ですがトルク3.1は平均より少なめで、他メーカーのXフレックスにはトルク3.1のシャフトがあると思うと、やはりハードな部類に入ると思いました。
前作のATTAS・KINGはシャフト先端にかけて滑らかに走る挙動でしたが、TheATTAS V2は先端の剛性が高いシャフトなので真逆な性能になっているように思いました。
アルディラローグ∞
・低スピン・中弾道
・捕まりは普通 ・中調子
試打クラブ ステルス2ドライバー(9°)
シャフトスペック 60TS
重さ 65g トルク 3.9
アルディラの最新作であるローグインフィニティは中手元の粘りでためを作りやすく、インパクトにかけて強いしなり戻りで飛ばせるシャフトになっています。
低スピン・強弾道で飛距離性能の高いモデルですが、実際に打ってみるとスピン量が少ない低めに抑えられた強弾道を打ちやすく感じました。
ローグインフィニティの6Sは適度なしなり量があるので、一般的なシャフトの6Sと同程度の振り心地があるので比較的扱いやすいスペックだと思います。
中調子のシャフトですが手元調子的な味付けがされているのでタイミングが取りやすく、スムーズなしなり戻りは反応スピードが速く操作しやすさがあると思いました。
プロツアーでは、三菱ケミカルのシャフトを好んで使う池田勇太プロが使用していて話題になりました。
カスタムシャフトとして採用しているメーカーはPINGだけのマニアックなシャフトですが、独特な振り心地
はクセになると思います。
デュアルトルクコア
デュアルトルクコアというのは超高弾性カーボンと高弾性カーボンを二重にすることでトルクを制御して、クラブの操作性を上げてインパクトの当たり負けを防ぐテクノロジーです。
実際に打ってみるとしなやかな弾き感があって、シャフトのしなり戻りが強調されているので捕まりは悪くありませんでした。
アルディラらしいアメリカンなフィーリングはプロジェクトXのハザーダスブラックに似ていて、剛性感の高さの中にしなやかな弾き感は独特な挙動を生んでいます。
ディアマナ WS
・中スピン・中弾道
・捕まりは普通 ・元調子
試打クラブ ステルス2ドライバー(9°)
シャフトスペック 60S
重さ 61g トルク 3.5
ディアマナWSはテンセイシリーズと同じ高価格帯のシャフトで、40g〜80gまでのトータル21スペックが用意されているので、スペック選びに悩むほど豊富なラインナップになっています。
スペックをXやTXにしてもトルクを確保してあるので、振り心地があまり変わらないのはディアマナらしさだと思います。
基本性能は強靭な先端剛性によって捕まり過ぎを抑え、フッカーにとっては引っかけを防いでくれるシャフトになっています。
ディアマナWSはハードな元調子シャフトに分類されますが、プレミアム価格ならではの性能の高さを感じました。
テンセイシリーズにも使われているクロスリンクテックという樹脂がシャフト全体に配置されていて、手元側にはしなやかな挙動を生むダイアリードが使用されているので、余計な動きがなくスムーズなしなり戻りでエネルギーの伝達効率が高くなるような構造になっています。
実際に打ってみると手元側の滑らかなフィーリングが絶妙で、しなり戻りのよどみのないスムーズな挙動がディアマナWSならではの魅力に感じました。
色々なスペックを打ち比べましたが捕まりは抑えられていてもドローボールが打てるシャフトで、スイングで作ったタメをスムーズにボールに伝えられるので操作性の高いシャフトだと思いました。
ディアマナWSは元調子シャフトの中でもエネルギーロスがなく、ダイレクトにボールにパワーを伝えられるフィーリングを特に感じるシャフトです。
2023年モデルのシャフトにはそれぞれの個性が味付けされていて、おもしろいシャフトが多いと思いました。
ぜひ一度、試してみてくださいね!