最近、日本ツアーでも使用プロが増えている、アイアン用シャフトのスチールファイバーを打ってみました。
重量帯やフレックスが豊富にありますが、今回はiシリーズの70Sと80Sについてレビューしたいと思います。
スチールファイバーiシリーズ
試打ヘッド
XXIOエックスアイアン
7番 ロフト29°
スチールファイバーのシャフトの構造はコア部分にカーボン、外層に極細のスチール繊維を巻きつけて作られているのが特徴です。
iはアイアン用の意味で、アイアンのシャフトが装着できるヘッドにカスタムできます。
重量帯は70g〜125gまでの幅広いラインナップになっているので、アイアンに限らずユーティリティなどにも好きな重量を選んでカスタムできるメリットがあります。
現在はキャロウェイ、ダンロップ、PINGなどのメーカーがスチールファイバーiシリーズをカスタムシャフトとして採用しています。
スチールファイバーi 70CW
TIP テーパー
(S)重さ 70g トルク 2.8 〜 3.4 先中調子
i70CWはシリーズの中で最も軽量なモデルですが、体感的にはしっかりとした重さでトルクは少なめでしなり量は少なく感じました。
i80と打ち比べるとi70CWの方が軽い分楽に振り切れて、わずかに走るフィーリングがあるので軽硬シャフトのような振り心地です。
i70CWの捕まりは良く方向性はニュートラルで、スピン量は中スピン弾道になりました。
i70は軽硬でわずかに捕まえてくれる挙動のシャフトなので、アイアンに限らずハイブリッドに組むのもありだと思います。
スチールファイバー i 80
TIP パラレル
(S)重さ 85 g トルク 2.8 中調子
i80になると手元側の粘り感を感じやすく、重く柔らかいフィーリングを感じやすくなりました。
i70CWよりもゆったりしなるフィーリングがあって、ボールを押し込めるようなイメージを持ちやすいように思いました。
i80は特にシャフトの手元辺りの張り感が強くなり剛性の高さを感じますが、スチール繊維が巻かれているシャフトならではの強靭さを感じました。
i80もシャフトの先端は少し走る挙動なので、スピンは入りやすくボールはしっかり上がってくれました。
i80やi95になると同じ重量帯のシャフトと比べてもハードさが出てくるので、スペック選びには試打をおすすめします。
XXIOエックスアイアン
7番 ロフト29°
XXIOエックスアイアンは大きめのヘッドサイズで寛容性と飛距離性能の高いモデルですが、スチールファイバーのような軽量カーボンシャフトとの相性は良いと思います。
試打室では軽量のシャフトで大型ヘッドを楽に振り切れるので、簡単に飛距離を出すことができました。
操作性はあまりなくてもストレート系の弾道でオートマチックに飛距離を稼げるので、アイアンショットが楽になる組み合わせだと思います。
スチールファイバー使用プロ
最近ツアーでも使用プロが増えてきましたが、流行る前から使い続けている選手もいます。
アメリカツアーではマット・クーチャー、ブラント・スネデカーなどです。
最近のアメリカ女子選手の中では、世界ランク上位のネリー・コルダ、リディア・コなどが使用しています。
日本ツアーでも使用プロが増えてきましたが、代表的な選手は池村寛世、女子では畑岡奈紗、原英莉花などなど実力のあるプロ達が続々と使い始めています。
スチールファイバーの魅力
スチールファイバーはどの重量帯も手元側に重さを感じやすく、表記されている重量よりも重く感じるシャフトだと思います。
今回試打をした軽量のスペックにもスチールの粘り感とカーボンのしっかり感があって、独特なフィーリングと振り心地が魅力のあるシャフトだと思います。
価格は高めですが、90g台の軽量スチールシャフトやカーボンシャフトがしっくりこないユーザーには、ぜひ一度試してもらいたいシャフトです。