2024年モデルのQ i10フェアウェイウッドシリーズは、アメリカツアーのジェネシス招待でタイガーウッズがQi10ツアーの3番ウッドを使用して話題になりましたが、同じ試合で松山選手がノーマルモデルのQ i10フェアウェイウッド(ノーマルモデル)を使用して2年ぶりの優勝を果たしました。
使用するプロが増えているQ i10フェアウェイウッドシリーズには3モデルのラインナップがありますが、今回はそれぞれのモデルがどのような性能なのか、レビューしたいと思います。
- Q i10フェアウェイウッド
- デザインと打感
- Q i10ツアーフェアウェイウッド
- 5番ウッド・3番ウッド
- Q i10 MAXフェアウェイウッド
- デザインと打感
- ディアマナシルバーTM50(純正シャフト)
- ディアマナ WB63
Q i10フェアウェイウッド
試打クラブ 5番ウッド
シャフト ベンタスブラック
Q i10フェアウェイウッドの5番ウッドを、ベンタスブラック(70)にカスタムオーダーしました。
テーラーメイドの5番ウッドは他のメーカーより0.5インチ短い42インチになりますが、個人的には重めのバランスが安定して振りやすく感じました。
Q i10フェアウェイウッドを練習場で打ってみましたが、オートマチックなヘッド挙動で高弾道を打ちやすく捕まりの良い性能は試打室で打った感触そのままでした。
Q i10フェアウェイウッドの5番ウッドは42インチとやや短いので、シャフトを70gにして重みで安定感を高めるようにカスタムしてみました。
普段は3番と4番ユーティリティに80g台のシャフトを組んでいて、ユーティリティを多用していたこともあり、5番ウッドに70gのシャフトを組むことで振り感を揃えることで違和感なく振りやすくなりました。
ドライバーのシャフト重量やユーティリティ、アイアンのシャフト重量に合わせていくと、クラブセッティングの中で振り心地を揃えられるメリットがあると思いました。
デザインと打感
5番ウッドのヘッド体積は大きめの175ccありますが、構えてみると意外とコンパクトに見えました。
低重心ヘッドはボールが上がりやすい反面、ヘッド後方が重くなり振りにくくなることがありますが、Q i10 フェアウェイウッドにはそれがなく振り切りが良く感じました。
今までのテーラーメイドのフェアウェイウッドは硬めの打感が多かったように思いますが、Q i10 フェアウェイウッドはボールの潰れを感じやすい球持ちの良い打感になっています。
最近のテーラーメイドのフェアウェイウッドはフェース側にアライメントラインがありましたが、Q i10シリーズはフェース部分までクラウンが一体化した形状になりました。
個人的にはすっきりしたデザインが構えやすく感じましたが、最近のモデルに慣れているユーザーには違和感を感じるかもしれませんね。
Q i10ツアーフェアウェイウッド
試打クラブ 3番 / 5番
Q i10ツアーフェアウェイウッドは、前作ステルス2プラスフェアウェイウッドの後継モデルでスライディングウエイトなど構造的にも近いモデルになっています。
Q i10ツアーフェアウェイウッドのスライディングウエイトは、50gのウエイトを移動させることで高弾道で安定した弾道からスピン量を抑えた弾道、その中間ポジションの3段階に調整することができます。
今作からウエイト位置を低くしたことで、重心を下げたまま弾道調整が可能になり寛容性が高くなったように思います。
実際に打ってみると、低スピン弾道を打ちやすく捕まりを抑えてあるので引っかけのミスが出にくく、寛容性も前作より高く難しさは感じませんでした。
3番ウッドと5番ウッドを試打しましたが、両モデルとも楽に打てるのに捕まり過ぎないので方向性が安定しやすく、弾道のばらつきが抑えられるメリットを感じました。
5番ウッド・3番ウッド
写真の5番ウッドのヘッド体積は150ccとコンパクトサイズで、いかにも操作性が高そうな形状をしています。
実際には捕まり過ぎないヘッドなので、ドローヒッターにとっては曲がり幅を抑えることができ安心して振っていけるモデルになっています。
3番ウッドのヘッド体積は170ccと比較的コンパクトサイズですが、シャロー形状のヘッドはボールを拾いやすいイメージを持てました。
3番ウッドを打ってみると捕まりは抑えられていますが、軽快に振りやすくやさしく打てる性能を感じました。
3番ウッドは43インチに長くなる分、ヘッドも軽くなるのでツアーモデルであっても楽に振れる良さがあると思いました。
Q i10 MAXフェアウェイウッド
試打クラブ 5番 ロフト 19°
Q i10 MAXフェアウェイウッドはドライバーと同様に、テーラーメイド史上最大の慣性モーメントで寛容性を全面に打ち出したモデルになっています。
実際に打ってみると他のモデルよりも明らかに打ち出しの高い弾道を打ちやすく、ボールが楽に上がりました。
試打室ではスピン量が4000回転程度で、オートマチックにストレート弾道を打ちやすかったです。
Q i10 MAXフェアウェイウッドは、前作のステルス2HDフェアウェイウッドのような捕まりの良さには触れていませんが、捕まりはほど良くストレートに打ちやすい性能が高くなっていると思いました。
Q i10 MAXフェアウェイウッドは、普段ボールが上がらないユーザーや楽に飛距離を稼ぎたいユーザーにおすすめのモデルです。
デザインと打感
大型サイズのシャローヘッドはソールの座りが良く、楽にボールを拾えるイメージが湧きました。
フェースアングルは3モデルの中では1番クローズで捕まりの良い顔をしていますが、見た目ほどは捕まらずにストレート弾道を打ちやすい所はMAXの特徴かもしれません。
ディアマナシルバーTM50(純正シャフト)
シャフトスペック(S)
重さ 60g トルク 3.6 中元調子
テーラーメイド純正のディアマナシルバーは、Q i10LSドライバーとQ i10ツアーフェアウェイウッドに標準採用されているシャフトです。
ツアーモデルに採用されているだけあって、重さがある上にトルクが少なめのしっかりしたシャフトになっています。
実際に打ってみると全体的に張りが強く、中手元辺りのしなりは控えめでインパクト付近でシャープにしなり戻るフィーリングがありました。
例えるならテンセイプロ1Kホワイトに近いような剛性感と、シャープな走り感があると思いました。
ディアマナシルバーは粘り系というよりは走り系のシャフトなので、シャープな挙動を好むユーザーにはおすすめです。
ディアマナ WB63
シャフトスペック (S)
重さ 61g トルク 3.1 元調子
三菱ケミカルの2024年モデルであるディアマナWBは典型的な元調子の白マナ系に当たりますが、手元のしなり量が多くややマイルドな印象でした。
シャフトの手元側は粘り感が強く先端側はあまり動かない挙動ですが、手元のしなり感が合えば扱いやすいシャフトだと思います。
スイングする時にシャフトに強い負荷をかけるユーザーには柔らかく感じるほどトルクがあるので、ハードなイメージの白マナとは違う仕上がりになっています。
Q i10フェアウェイウッドシリーズの中では、実際に購入して使っているノーマルモデルのバランスの取れた扱いやすさが気に入っています。
Q i10ツアー、MAXの良さもあるので、ぜひ一度試してみてくださいね!