2023年モデルのスリクソンZフォージドⅡアイアンを、番手別に試打計測しました。
ZフォージドⅡアイアンはマッスルバックでも比較的扱いやすく、シャープなデザインと操作性の高さ、上下打点のブレに強いモデルになっています。
今回は9番〜5番アイアンを、それぞれ試打計測したレビューをしたいと思います。
前作よりやさしくなった
シャフト
プロジェクトX 6.0
Zフォージド Ⅱアイアンの9番〜5番までを打ってみましたが、普段キャビティアイアンを使っている僕でも違和感なく使える比較的やさしいアイアンだと思いました。
普段使っているミズノプロ223アイアンは、キャビティバックでミスヒットにも強いモデルですが、Zフォージド Ⅱアイアンと打ち比べても寛容性に大きな差はないと思います。
Zフォージド Ⅱアイアンは多少、打点がずれても飛距離の差はあまり出ない印象で、方向性のズレにもそれほどシビアではないと思いました。
マッスルバックアイアンはスピン量が多く吹け上がるイメージがありましたが、それほど打ち込まない限り高スピンにならず前に飛んでくれます。
飛距離性能は7番アイアンのロフトが33°で、ピュアな軟鉄鍛造構造の割にはトータル145yardは飛ばせるので、飛距離を出しやすいモデルだと思います。
デザインと打感
Zフォージド Ⅱアイアンはマッスルバックらしいソール幅の薄さと、Vカットソールで抜群の抜けの良さがあります。
構えてみるとヘッドサイズはマッスルバックの中では
標準的で、それほどシビアな顔ではないように思います。
ロフトが寝ているショートからミドルアイアンはフェース面が見える分、投影面積が広いので安心感のある顔だと思います。
Zフォージド Ⅱアイアンの打感は柔らかいと言うよりはずっしりとした重い打感で、ツアーモデルらしい手応えが伝わってきます。
暑肉化されたスイートスポット周辺から打点がズレると、軽い打感でミスヒットがすぐにわかるように作られています。
試打データ
計測器 ボイスキャディSC300
9番アイアン
8番アイアン
7番アイアン
スピン量は平均値より少なめだと思いますが、ほとんど打ち込まないようにショットすると、データのようなスピン量になって中〜高弾道になりました。
マッスルバックにしてはボールが前へ飛んでくれるので、飛ばしやすいアイアンだと思いました。
6番アイアン
5番アイアン
ロングアイアンはボールの上がりやすさと、飛距離性能の高さを感じました。
Zフォージド Ⅱアイアンは最適な重量配分をすることで重心を低く深くしているので、マッスルバックだからと言っても難しさは感じさせない作りになっています。
ロングアイアンでも多少の打点ブレにも強く、安定したスピン量でボールが上がりやすいやさしさを感じました。
機敏な操作性
マッスルバックのようなコンパクトヘッドは操作性の高さが特徴ですが、Zフォージド Ⅱアイアンは使い手のイメージがリニアに伝わる反応の良さを感じました。
捕まりが良いので右に打ち出してセンターに戻ってくるナチュラルなドローボールが打ちやすく、ほんの少しフェースターンさせるイメージで打つだけで曲げられる性能があります。
ショットに力が入ったり必要以上に捕まえに行くと曲がり過ぎてしまうので、操作感には慣れが必要だと思いますが球筋を打ち分けたいユーザーには最高のアイアンだと思います。
標準カスタムシャフト
ダイナミックゴールドDST(S200)
重さ112g トルク 2.1 中元調子
スリクソンオリジナルのダイナミックゴールドDSTは、本家DGよりは軽くなっていてややスピード感を持たせたシャフトです。
ダイナミックゴールドDSTは本家DGのような手元の粘り感は少なく、全体的に硬めで張りがあるのでシャープに振り切れる印象です。
軽めのシャフトなので振りやすさがありますが、先端は安定した挙動なのでタイミングをつかめば再現性が高くなる組み合わせだと思いました。
KBSTOUR 120(S)
重さ 109.5g トルク 2.0 中調子
KBSTOURは手元側にバランスポイントがあるシャフトで、ヘッドを軽く感じやすい特徴があります。
表記は中調子ですが先端が走る挙動で、高スピンになりやすい傾向があります。
ZフォージドIIアイアンと組むと振り抜きがスピーディになり、スピン量が増えて高弾道になりました。
アイアンショットで高弾道を打ちたいユーザーや、シャフトによって捕まりを求めるユーザーにおすすめです。
ツアーモデルのZフォージド Ⅱアイアンですが、アマチュアにも使いやすい寛容性と安定したスピン量、操作性の高さと飛ばしやすさを感じました。
ぜひ一度、試してみてくださいね!