2023年3月発売の、フジクラベンタスTRブラックを試打しました。
前作のベンタスブラックはハードヒッター御用達の剛性の高い元調子シャフトでしたが、ベンタスTRブラックは更にハードな硬いシャフトになっています。
今回はベンタスTRシリーズの、最もハードなブラックをレビューしたいと思います。
ベンタスTRブラック 60S
シャフトスペック (60S)
重さ 69.5g トルク3.1 元調子
ベンタスTRブラックの60Sを試打しましたが、どこがしなっているのかわからないくらい硬く剛性感の高いシャフトでした。
元調子と言われるシャフトは大抵手元の粘り感があるものですが、ベンタスTRブラックは手元も硬いのでしならせるには相当なパワーが必要だと思いました。
シャフト先端にはベロコアテクノロジーが採用されていますが、TRブラックは1番硬い仕上がりになっているので捕まりが相当抑えられています。
弾道の傾向は低打ち出し低スピン、方向性は左に引っかけにくくストレートからフェード傾向が強い印象です。
ベンタスTRブルーと比較
シャフトスペック(60S)
重さ 68g トルク 3.1 中元調子
ベンタスTRブルーは中元調子で、しなり戻りがスピーディな張りの強いシャフトです。
シャフト先端は硬くなっていますが捕まりは悪くなく、ドローボールも打てる特徴があります。
僕はベンタスTRブルーを使っていますが、兄弟モデルとはいえTRブラックとは別物のシャフトです。
試打をする前はTRブルーとTRブラックはそれほど差は無いのかと思っていましたが、同じ60Sを比較するとしなり量と捕まり具合にかなりの違いを感じました。
ベンタスTRシリーズの3モデルが出そろいますが、やさしく捕まるTRレッド、やや硬めでスピード感のあるTRブルー、ハードヒッター限定の硬派なTRブラックとはっきり差別化されているように思いました。
ベンタスブラックと比較
シャフトスペック(60S)
重さ 64g トルク 3.4 元調子
ベンタスブラックはアメリカのツアーでも人気の高いシャフトで、タイガーウッズ、マキロイなどが愛用しているハードヒッターが好む元調子シャフトです。
ベンタスブラックはクラブメーカーやシャフトの長さ、ヘッドなどによってフィーリングの違いはありますが、手元が潰れて粘りながらフィニッシュまで一気に振り切れるシャフトだと思います。
ベンタスブラック60Sは、一般的なシャフトのXフレックスと同等の硬さがあってハードなシャフトと言われていますが、TRブラックはそれを更に上回るハードさがあります。
試打の時はベンタスブラック60Xと、ベンタスTRブラック60Sを打ち比べましたが、個人的にはTRブラックの方がしなりが少なく捕まらないように感じました。
ベンタスブラックを使っているユーザーでも、TRブラックは剛性感やしなり量に差があるので、一度試打をおすすめします。
ステルス2ドライバー(ノーマルモデル)
試打ヘッド ロフト10.5°
シャフト
ベンタスTRブラック 60S
ステルス2ドライバーは前作ステルスよりも芯が広くなり、ヘッドの挙動が安定してスピン量が増えたので球が上がりやすくなりました。
ヘッドのカーボンパーツが増えたことで軽量化した分、扱いやすくなるように再設計されています。
前作ステルスよりも使いやすくなったステルス2ドライバーですが、ベンタスTRブラック60Sがあまりに硬いので上手く打ちこなせませんでした。
この時、同じヘッドでベンタスブラック60Xを打ってみましたが、シャフト全体でボールを押し込める感覚で捕らえられたのに対して、ベンタスTRブラック60Sは先端が硬過ぎてボールを捕まえきれませんでした。
ベンタスTRブラックは手元も硬いので、しならせるポイントがほとんどないシャフトだと思います。
超ハードとも言える捕まりを抑えたベンタスTRブラック、ぜひ一度試してみてくださいね!