元祖ダイナミックゴールドの軽量版であるダイナミックゴールドシリーズは、現在、85・95・105・120の4種類がラインナップされています。
元祖ダイナミックゴールドの良い所はそのままに、軽量化して振りやすくなったDG105・120を中心にレビューしたいと思います。
軽量化してもブレないシャフト
軽量版DGシリーズの剛性分布は、基本的に元祖DGに近い設計で作られています。
世界で一番使われているスチールシャフトの定番モデル、ダイナミックゴールドのフィーリングを損なわないように開発されたシリーズです。
重量帯によってはしなり方が変わりますが、基本的に元調子系になっていてシャフト先端の剛性感は高い所が共通しています。
強いインパクトをしても当たり負けしない剛性感は、ダイナミックゴールドらしさとして残されています。
その中でもDGらしさを1番感じられるシャフトは、DG120だと思います。
僕自身、長く使っていたシャフトですが、はじめにDG120をレビューしたいと思います。
DG120(S200)
シャフトスペック
重さ 118g トルク 非公表 元調子
DG120はミズノのアイアンに、標準カスタムシャフトとして販売されています。
吊るしの状態で販売しているのはミズノくらいだと思いますが、他のメーカーではカスタムオーダーになります。
フィーリングとしては手元がやや粘ってためを作りやすく、先端部分はかなり硬くなっています。
同じ重量帯のモーダス120は、同じSでも柔らかくややボールを捕まえる動きがあります。
DG120は先端が走らず硬いので、捕まりは控えめになっています。
中間から先端の剛性感が高いので、とにかくブレないシャフトで、使い手のイメージ通りに動いてくれる所が良さだと思います。
日本ツアーで使用しているプロは、星野陸也選手がいます。
JPX923ツアーアイアン
シャフト DG120 S200
7番アイアン試打データ(計測器SC300)
JPX923ツアーには、吊るしの状態でDG120が組まれています。
JPX923ツアーはコンパクトヘッドで操作性が高く、シャープに振り抜けるアイアンです。
ツアーモデルなので難しいイメージがありますが、ヘッドコントロールのしやすさは抜群に良く振りやすさは最高なアイアンです。
DG120は寛容性の高い大型ヘッドよりは、コンパクトで操作性の高いアイアンの方がヘッドの性能をダイレクトに活かせると思います。
以前、スリクソンZX7をDG120と組んで使っていましたが、ボールを捕らえやすく操作性と安定性のバランスが良かったです。
DG120は硬いシャフトなので、ボールを捕まえるのが苦手なユーザーには不向きかもしれませんが、手元調子系ユーザーには扱いやすく感じるシャフトだと思います。
DG105(S200)
シャフトスペック
重さ 103g トルク 非公表 元調子
DG105の表記は元調子ですが、実際には中元調子の挙動で手元と先端のしなりを感じやすいシャフトです。
DG120ほどの硬さはなく、先端のシャープなしなり戻りが捕まりを良くしてくれます。
同じ重量帯のモーダス105に挙動は似ていますが、DG105の方がしっかりした硬めのフィーリングです。
以前、タイトリストのTSユーティリティに組んでみましたが、ヘッドが重いこともあってシャフトのしなりが出過ぎてしまい、タイミングが取りにくいクラブになってしまいました。
アイアンにカスタムするなら、シャフトの効き具合がちょうど良くなると思います。
JPX923ホットメタルプロ
シャフト DG 105 S200
7番アイアン試打データ(計測器SC300)
JPX923ホットメタルプロは飛び系アイアンにしてはコンパクトヘッドですが、操作性よりも飛距離性能と寛容性が高いアイアンです。
実際に打ってみるとオートマチックにストレート弾道が打ちやすく、操作性は控えめに感じました。
DG105が標準カスタムされていますが、しなり量があって捕まえる挙動があるので、相性の良い組み合わせだと思いました。
DG105はDG120と比べてシャフト全体がスムーズにしなりますが、JPX923ホットメタルプロはヘッド挙動が安定しているので、やや走るシャフトでもコントロールしやすくなると思います。
DGの軽量シリーズはモーダスに比べて試打をする機会が少ないシャフトですが、柔らかいシャフトが多い中でハードな軽量シャフトとして貴重な存在になっていると思います。
ぜひ一度、試してみてくださいね!