ピンの2022年モデル、G430LSTドライバーを試打しました。
G430LSTにはカーボンクラウンが採用され、余剰重量配置によってさらに安定感が増したとのこと。
フェースにはミスヒットしても飛距離が落ちないテクノロジーが採用され、前作よりも激飛びするとアピールしています。
2022年のZOZOチャンピオンシップでは、キーガンブラッドリー選手がG430LSTドライバーで約4年ぶりに優勝しました。
スリクソンの帽子を被っていますが、ドライバーの契約はフリーだったんですね。
それはさておき、今回はG430LSTドライバーをレビューしたいと思います!
安定したフェード弾道
クラブスペック
G430LSTドライバー(9°)
PINGツアー2.0 ブラック 65S
G430LSTドライバーのヘッド体積は440CCとコンパクトですが、ヘッドの動きがとても安定しています。
前作よりもさらに慣性モーメントがアップしたということで、操作性の高いドライバーとは思えない安定感です。
捕まりは控えめで、捕まえに行ってもなかなかドローせず、安定したフェードボールになりました。
強振しても引っかからないので、左を消したいユーザーには良いと思います。
ほど良い操作性
LSTドライバーは他のモデルに比べて、操作性のあるモデル。
実際に打ってみると、確かにヘッドコントロールのしやすさは感じました。
しかし、PING特有の重いヘッドと慣性モーメントが高いヘッドは、機敏な動きには向いていません。
あくまでPINGの中での操作性の話しなので、安定感の方が際立っています。
個人的には捕まえたつもりでも、フェードしてしまう弾道がいくつかありました。
ヘッドターンのしやすさはありますが、フェードバイアスなヘッドなので無理して捕まえようとせず、フェードを狙って打った方が安定すると思いました。
改善された打感と打音
前作、G425ドライバーは打感と打音に、違和感を感じるユーザーが多かったように思います。
G430シリーズの打感と打音は、とても良くなりました。
打感は弾く感触があるものの、より柔らかくなりました。
打音は高めの金属音ですが、普通のドライバーらしい音になりました。
G425ドライバーは、硬めの打感でカンッというなんとも言えない音が苦手でしたが、G430シリーズは違和感なく使えるドライバーになっています。
デザイン
G430シリーズには空気抵抗を軽減するという、前作よりサイズアップしたタービュレーターが採用されています。
ヘッドのソール部分も凹凸が増えて、なんだかゴツくなりました。
しかし、前作よりもバランスの取れた形状で、よりコンパクトに見えるヘッドは構えやすくなりました。
ヘッド後方のウエイトは、前作を受け継いだ構造になっています。
カーボンクラウンはLSTのみ
PINGの開発者によるとG430LSTドライバーを始め、G430フェアウェイウッドなどにカーボンクラウンが採用されるようになったのには、金属製のヘッドに限界が来たからだそうです。
LSTのみにカーボンクラウンが採用されたのは、ヘッド体積を440CCにすることで、割れやすいカーボンの耐久性を確保できたのが理由だそうです。
G430LSTドライバーをカーボンクラウンにすることで、慣性モーメントを高めミスヒットしても飛距離が落ちないように改良されています。
飛距離性能
G430シリーズのフェースは、打点がブレても飛距離が落ちないテクノロジーが採用されています。
フェース設計を見直して、反発力を高めボール初速アップを狙っています。
実際に打ってみましたが、試打室では激飛びというほどの飛距離性能の高さは感じられませんでした。
ただスピン量は2000rpmとロースピンボールだったので、打ち出しが上がれば飛ばせる可能性は感じました。
練習場やコースで打つことができれば、ドライバーの進化を感じられるかもしれないので、今度試してみます!
PINGツアー2.0クローム
ピンツアー2.0クローム 65 スペック
(S)重さ 60g トルク 4.2 中元調子
好評だったピンツアー173シリーズがリニューアルされ、ラインナップが2種類になりました。
ピンツアー2.0クロームは高弾道になりやすく、ブラックに比べて捕まりの良いシャフトです。
実際に打ってみると前作よりしなり量が多く、粘るフィーリングが強くなりました。
典型的な中元調子で、手元の粘り感でタイミングを取り、スピーディなしなり戻りでボールを捕まえられます。
前作と比較すると、ピンツアー173・65Sの方が硬く張りが強いので、ピンツアー2.0クロームでは65Xが同程度のスペックになると思います。
PINGツアー2.0ブラック
ピンツアー2.0ブラック 65 スペック
(S)重さ 59g トルク 3.8 中元調子
ピンツアー2.0ブラックは、しなり量が少なく先端は硬めのシャフト。
手元の粘り感は少なくなり、しなり戻りも控えめです。
クロームよりはハードスペックですが、弾道が低く抑えられます。
G430LSTとの組み合わせはややハードな印象で、先端が走ってこないので捕まりが抑えられフェード弾道が増えました。
ピンツアー173・65SやXを使えるユーザーには、ちょうど良いスペックかもしれません。
173・65ほど先は走らないので、捕まりは抑えられると思います。
G430LSTドライバーは、見た目や打感が良くなり扱いやすく進化しました。
飛距離性能やミスした時の強さは、今後試打を重ねてレビューしたいと思います。
ぜひ一度、試してみてくださいね!