三菱ケミカルのシャフトと言えばテンセイ、ディアマナシリーズを筆頭に元調子系が多くハードヒッター向けのイメージが強いメーカーです。
2022年7月に発売したVANQUISHは、今までの元調子のイメージを一新したシャフトになっていて、実際に打っても新しいジャンルのシャフトになっているのを実感しました。
VANQUISHの特徴と、フィーリングをレビューしたいと思います!
元調子・先調子ユーザーにも使いやすい!
VANQUISHは40R2〜50TXまでをラインナップしています。
その中で試打をした50Xは、適度なしなり量があってタイミングが取りやすいシャフト。Xフレックスでもそれほど硬く感じません。
キックポイントは手元がややしなり、インパクトにかけてスピーディにしなり戻りボールを弾いてくれます。
50Xは捕まりは良いのにも関わらずドローし過ぎないので、どんなヘッドにも合わせやすいと思いました。
僕は手元調子ユーザーなので、中先調子シャフトの先が走る動きは苦手です。VANQUISHの表記は中先調子ですが、感覚的には手元調子に近く違和感なく振れました。
先端が走る動きが極端ではないので、手元をしならせた分の自然なしなり戻りが違和感なく振れる原因だと思います。
VANQUISH 50X
・試打スペック
STELTH HDドライバー9°
VANQUISH 50X 59.3g トルク4.1
50Xは重さとしなりのバランスが良く、どんなヘッドにも合わせやすい良さがあります。
普段60Sシャフトを使っていても、違和感なく使いやすいと思いました。
手元と先端の適度なしなりが、幅広いユーザーに合うのではないかと思います。
VANQUISH50 TX
・試打スペック
STELTH HDドライバー9°
VANQUISH 50TX 60.3g トルク4.0
TXのしなり量はほとんど無く、トルク4.0あるとは思えないくらい硬さを感じます。
先端はとても硬くなるので、捕まりは控えめ。
しならない分タイミングは取りやすくブレなくなるので、ある意味安定する良さがあります。個人的には、使えないことはないように思いました。
ただし油断するとボールを捕まえきれず、右に滑るボールが出ることもありました。
50TXはシャフトに、余計なしなりを求めないユーザーにおすすめです。
50g台ドライバーシャフトのメリット
一般的には軽めのシャフトはヘッドスピードが上がると言われていますが、僕の場合、60gのシャフトと比べてもほとんど変わりませんでした。
普段は60gのシャフトを使っていますが、それに比べるとそれほど力を入れなくても楽に振り切れます。
小さな力でも、楽に飛ばせるメリットを感じました。
気になるのは振り感が軽いので、60Sシャフトのような振り応えがなく当たりが軽くなるような気がします。60Sを振った時の方が、重さをボールに伝えられて球が強い感じがします。気のせいかもしれませんが…。
STELTH HDとの相性
VANQUISH 50X/TXを組むと、軽めのヘッドのHDはヘッドが感じにくくなりました。
振っていてヘッドが感じ取りにくいと、フェースコントロールがやや難しい印象。
STELTHやSTELTH/PLUSの方がヘッド重量が重くスイングバランスが出やすいので、タイミング良くインパクトしやすいと思いました。
飛距離はどのヘッドを選んでも、ほとんど差は無い気がします。
STELTH HDは軽めのドライバーを、楽に振りたい方におすすめです。
飛距離を追求した軽量シャフト
三菱ケミカルは、シャフトの原材料から開発まで全ての工程を自社で管理しています。
品質管理が行き届いているので、製品誤差がほとんどないのも特徴です。
VANQUISHを振っているとしなりの感じ取りやすさがあって、すぐにシャフトの特徴が掴みやすいのは品質の高さゆえだと思います。
三菱ケミカルらしさを感じる、飛距離追求タイプの軽量シャフトVANQUISH。
ぜひ一度試してみてくださいね!