OTアイアンシャフトの特徴
- カーボン繊維の束を編み込んでシャフトを成型
- 余分なシャフト変形やハード感を軽減する特性
三菱ケミカルのアイアン用カーボンシャフト、OTは”OnTaget”の略で正確に狙い所に打てる安定感がある性能を意味しています。
2022年4月にリニューアルされカラーもブラックに一新されます。ブラックカラーがかっこいいですが、リニューアルされる前はシンプルなシルバーカラーでした。
シャフトの製造工程で生まれる重量差をなくすことで、すべての番手を同じシャフト重量に、ロングアイアンからウェッジにかけて重量フローを最適化しています。
OTIは75Rから95Sまで9段階の重量帯とフレックスがあり、カスタムシャフトに採用しているメーカーは、ミズノ、ヤマハ、プロギアなど国産メーカーが中心に採用しています。
OTI 75S スペック
- 重量 80g トルク 2.9 中調子 (7番アイアン装着時)
- 試打クラブ ミズノプロフライハイ(2021年)4番 ✖ OTI 75S
ミズノプロフライハイには、OTI 75が標準採用されています。
試打をしてみると意外にしっかりしていて、特に手元から中間の硬さを感じました。他のメーカーの純正カーボンシャフトは、柔らかめのシャフトが多いと思います。そのイメージで打ってみると、かなり違うフィーリングなのでびっくりしました。
剛性感は高く感じますが、しなり戻りはあるのでタイミングは取りやすいシャフトです。先端は硬めなので、中間あたりがキックポイントになってシャフトの広範囲が動きそのままインパクトできます。先端部分だけ急激に走るわけではないので、シャフト全体でボールを捉えていく感覚です。
僕は動きの大きいシャフトは苦手ですが、適度な剛性感と中間から先端部分の安定したしなり戻りがタイミングが取りやすく、数回打っただけでもタイミング良く振れるようになりました。
試打ヘッドは、ミズノプロフライハイのアイアン型ユーティリティでした。アイアン型ユーティリティは一般的に難しい印象がありますが、OTIシャフトの打ちやすさのおかげで、使いこなせそうな気さえします。
OTIはヘッドが何であれしっかりボールを押し込んでくれるので、分厚いインパクトを助けてくれるシャフトです。
OTI 85S スペック
- 重量 90g トルク 2.9 中調子 (7番アイアン装着時)
OTI 95S スペック
- 重量 97g トルク 2.7 中調子 (7番アイアン装着時)
- 試打クラブ ミズノプロ221 7番アイアン ✖ OTI 95S
OTI 95Sは75、85と比べて、より手元と中間の剛性感を感じました。しなりも少なくなりますが、カーボンらしいしなり戻りは残されています。
同じ重量帯のスチールシャフトにNSPRO950GH、950NEOがあります。
個人的にはOTI95の方が、重く硬く感じました。
カーボン繊維が編み込まれていると言うのも納得のフィーリングで、95Sでもしなりはあるもののハードな印象です。
OTIにはさらに110Xまでのツアーモデルがあるので、今度ミズノのフィッティングで体験してみたいです。
ちなみに試打クラブはマッスルバックのミズノプロ221でしたが、意外に打ちやすかったですよ。
OTIアイアンとMCIアイアンの比較
アイアン用シャフトとして、ロングセラーを続けているMCIアイアンがあります。
MCIはOTIの同じ重量帯と比べると重さやトルクは、ほぼ同じ数字になっています。
しかし、フィーリングには違いがあって、個人的にはMCIの方がしなやかで柔らかく感じます。捕まりもMCIの方が良く、シャフト先端がより走るので弾道は高くなりドローしやすいシャフトだと思います。
OTIの方がシャフト先端が硬く走り過ぎないので、安定した動きになると思います。
どちらが良いかは、スイングタイプや好みで分かれる所ですね。
個人的にはOTIの方がしなりが大きくても、先端の安定感があってインパクトしやすいので気に入っています。
MCIはシャフトのバランスを保つために先端に金属管が入っていて、スチールと同等の振り心地を再現しています。
シャフト先端の重みを活かしてフィニッシュまでスピーディに振り切れるので、スピード感を求める方に良いかもしれませんね。
OTIはキックポイントが中元寄りで先端は硬めなので、ボールをしっかり押し込んでいきたい方に良いかもしれません。
OTIは今までにないような感覚のアイアン用シャフトなので、ぜひ試してみてくださいね。